カテゴリー別アーカイブ: エステティシャン心理

定着しないサロンの応募は少ないとは限らないが、応募の少ないサロンはなぜか定着も悪い

ここのところサロンの求人相談を立て続けに受けています。
同じように働く側であるエステティシャンとの面談も平行して数多くこなしています。
そこで感じたことがあります。

人間のすべての悩みは「対人関係の悩み」である。
今、ブームとなっているアドラー心理学の根本の考え方で、どんな種類の悩みであっても必ず他者(または影響)が関係しているというものです。

先日、あるエステティシャンが長く務めた派遣先を移りたいと相談がありました。
現場のスタッフ、派遣先の社長からは相当な慰留を受けましたが結局叶いませんでした。
その理由は実にシンプルで「毎月、毎月売上目標は達成したけれど何も無かったから」
何も無かったの何もとは、ねぎらい、コトバがけ、評価などを意味します。

「そんなことで・・・」と驚く社長。

時々、大手求人サイトなどで退職理由の特集を組んでいます。
大体1位は「人間関係」です。
興味深いのは人間関係の対象は同僚(先輩、後輩を含む)だけではないのです。

下記の退職理由データをご覧ください。

1位(23%):上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった

2位(14%):労働時間・環境が不満だった

3位(13%):同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった

(リクナビNEXT 退職理由のホンネランキングベスト10より)

トップは同僚ではありません!
大きな声では言えませんがエステティシャンも同じ傾向だったりします(苦笑)

 

普通、人間関係というと特定の人を対象にして好きとか嫌いとか言いますが、
先のエステティシャンの場合は後半部分の「関係」を中心に見たものです。

まとめると退職理由でいう人間関係とは二つの要素に分けられます。
一つは人間を対象とした好き嫌い。
もう一つは関係性を対象とした好き嫌い。

前者は同僚に抱く感情で、後者は上司、社長への不満。
前者は我慢や平静を装う演技など対処もできるが、後者は利害を伴うので判断を早く変えにくい。

これは関係性に何か不具合が生じた結果ということであり、その原因はバグです。
※パソコンに不具合が起こった時に言うあのバグです。

バグ発生の条件は会社側と働く側の意識のギャップがあるからで、大きければ大きいほど誤作動を引き起こす虫(直接の原因)が入り込みやすくなります。

ギャップあるところ、バグは発生します。
PCのバグをイメージしてもらうとわかりやすいのですがバグは修正しなければエラーが続きます。
求人で言えば求人広告の文章表現であったり、待遇、労働条件に出たりします・・・

その結果、応募は少なくなる。
新しく人が入ってもバグがある限りは定着しにくい。

先の社長の会社。社員採用は苦戦しています。
延長を辞退したそのスタッフ。
売上成績では常に5位以内に入っていました・・・。
これもどこかにバグがあるからです。

求人、定着がうまくいかない場合は、そのどこかにバグがあります。
その修正プログラムはエステティシャンの気持ち、意識にあるのです。

 

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『お客様のかわりはいても、スタッフのかわりはいません(下)』

【インタビュー本文(続き)】

また、戻ってきたいけど通勤の都合でうちには戻れない子には、
業者さんにお願いして、私が見て環境のよい職場に再就職させたりしました。
うちの技術はどこにだして恥ずかしいものではありませんから。

ある日、私の(実の)子供たちが『うちの従業員がさ!』と言ったのですね。

その時に思いました。
私や子供たちが生活できているのは、お客様だけでなく、
この子たちが骨身を惜しまず働いてくれるからだと。

『おまえらが、なんにもしないでごはん食べられているのは、
お姉ちゃんたち(エステティシャン)のおかげだろ!。
今後従業員さんと尊敬を込めて言いなさい』と子供たちには言い聞かせました。
自分で生んだ子もかわいいですが、
私が技術を教えて育てた子も同じようにかわいいですから。

今、自分でサロン経営していて、忙しいのに『先生』と来てくれたりします。
本当にありがたいです。

私の技術は私一代ではなく、子供たちによってこの先ずっと引き継がれていくのだと思うと、
ただただうちで働いてくれたことに感謝の念しかありません。
(話し手:H先生)

 

エステティックサロン黎明期において、H先生は技術も厳しく教えられたでしょうけれど、
人という個人にちゃんと向き合い、個性や人間性を大切にして、
弟子をまた、エステティック業界に送り出されたのだなと思いました。

元居た従業員の1人に聞いたところによりますと、
H先生の手作りお弁当の日はみんな楽しみに待ってたそうです。
H先生は技術者としてでなく、家庭人としてもみんなの『おかあさん』だったわけです。

時代が変わり、店の作りや住まいの形態、生活事情など今はさまざまですから、
このインタビューがすべてに役立つわけではありません。

けれど、今、多くの離職者を出しているサロン、定着しないサロンが多くある中で、
なにかしらヒントになるものがあるのではと思います。

エステは、人と人の出会いから、始まります。

経営者と従業員。
出会った当初は相思相愛でも月日が経つとその関係に変化が訪れることがあります。
スタッフが辞めることでショックを感じるサロンオーナーや管理職が増えているのは、その代表例です。
離れていくのは結果であり、そこには原因があるはずです。

・従業員を『大事』にしているし、お客様も大切にしている

・従業員を『大事』に出来ていないが、お客様は大切にしている

さて、明るい未来はどちらにあるのでしょう。

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